「地頭」…大学などでの教育で与えられたのでない、その人本来の頭のよさ。一般に知識の多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう 出典/大辞泉
考える算数は、算数の問題ごとに解き方を覚えるのではなく、どんな問題が出ても対応できる柔軟な頭、創意工夫できる頭に育てるのです。
どうすればよいでしょうか?
答えはシンプルです。
勉強では、解き方を知らない、教わっていない、じっくり考えなければ解けない文章問題に粘り強くチャレンジしていきながら、自分で答えを出して、どうしてその答えになったのかを説明する練習をしていけばよいのです。
S5級-44★★
ひよこ組のお友達が、3人ずつの班をつくったら2人あまりました。班の数は変えずに4人ずつにしようとしたら3人足りませんでした。ひよこ組は全部で何人いるでしょうか。
これは小学2年生が実際に解いた問題です。
初めてみるタイプの問題で、ノーヒントでしたが、絵図に表しながら答えを探し出しました。
中学生はこの問題を方程式で解きます。
班の数をXにして
3X+2=4X-3、X=5
Xに5を代入して 答 17人
でもたし算とひき算しか出来ない低学年でも、地頭を鍛えれば工夫して解けるんです。
文章をスラスラ読めても、言葉の意味が解っても、文章問題が苦手という子は、「言葉」から「イメージする力」が弱いのです。イメージできないから、「わからない」のです。
イメージする力を育てるために、文章問題の言葉を丁寧に絵にして答えを見つけます。
問題を読んで、式を作って答えを出す・・・×
問題を読んで、絵を描いて答えを出す・・・○
式は答えを出した後に作ればいいんです。
子ども達は解き方を教わらずに答えを探しますので、完全に自立して学習します。言葉の意味や漢字の読みがわからないところは質問できますが、原則として解く時はノーヒントです。問題を解き終わったら、指導者にどうやって答えを出したかを道筋立てて説明をします。何となく正解では意味がないのです。答えが間違っていても、答えを探す過程が地頭を鍛えるのです。指導者は解き方は教えずコーチングに徹します。
当教室では「教える」ための教材ではなく、子どもが自分で「試行錯誤をして解く」ための教材を使っています。学校の単元毎に作られた問題とはまったく違い、子どもたちは見たことのない、教わったことのない問題に挑戦します。でてくるキャラクターも愉快なものが多いので、楽しみながら難問を解いていく姿は感動です。
「考えなさい」と言われても子ども達は「考える」方法を知りませんので困ってしまいます。知らないので、出て来た数字を掛けたり、割ったり、引いたり、足したりを繰り返す子もいます。「考える」ということは「計算をする」ことではないのです。だから「考える」子を育てようと思ったら「考える」方法を教え、「考える」練習をしてあげればよいのです。
文章を全て絵にしていく過程で、子どもたちが何を理解していないかが見えてきます。
「▲倍」 「ずつ」 「~より○個多い」
「●%」 「1/3」などなど
曖昧な理解をしていると絵に出来ないので、子どもたちのわからない所がわかります。あとは一つ一つじっくり理解出来るようにすれば良いのです。
文章を絵にしていくということは、言葉の一つ一つをイメージしてそれを紙に落としていく緻密な作業です。全てを正確に絵にするには文章を精読する必要があります。その結果、算数の問題を解いているのに自然と読解力がついてきます。 たくさん本を読んでも、イメージできない、飛ばし読みをする子は読解力が低いことがありますからね。
勉強を教える時に、子どもたちに絵図を描いて説明するとわかってもらえることが多いです。言葉よりも文字よりも絵図のほうがはるかに高度な情報伝達方法なのです。
しかし、絵図で説明されてもそれはすぐに記憶から消えてしまいます。
自分で描いた絵図ではないからです。
問題文を全て自分で絵図にしていくことで、記憶に深く刻まれます。すると、次に似たような問題や、複雑な発展問題に出会ったときにその記憶を使うことが出来るのです。
絵のたくさん描いてあるテキストや動画の授業は何度も読んだり聞いたりしなければ記憶に残りにくいですが、自分で描いた絵図は、一度で記憶に残るのです。
実際子どもたちは、1年以上前にやった問題をはっきり覚えていることが多いです。
回数 | 月謝 | 教材費 |
週1回 | 2,200円(計4回) | 200円 |
週2回 | 4,000円(計8回) | 200円 |